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ジュリア・ブライアン=ウィルソン教授トークイベント
「芸術労働者(アートワーカー)はいかに社会と関わりうるか?」
How Do Artworkers Engage with Society?


開催日時:2024年3月14日()18:3020:30
会場:京都芸術センター 大広間
登壇:
 ジュリア・ブライアン=ウィルソン(LGBTQ+美術史家、コロンビア大学教授)
 吉澤弥生(共立女子大学文芸学部教授)
 アートワーカーズ翻訳プロジェクト実行委員会(高橋沙也葉、長谷川新、松本理沙、武澤里映)
参加費:無料
定員:30→50名 定員に達したため受付を終了しました(事前申込制)
英語→日本語の逐次通訳あり。

主催:アートワーカーズ翻訳プロジェクト実行委員会(高橋沙也葉/長谷川新/松本理沙/武澤里映)、京都市文化芸術総合相談窓口[KACCO]
助成:公益財団法人小笠原敏晶記念財団、上廣倫理財団

べトナム戦争時のアメリカの芸術家たちの活動をおった『アートワーカーズーー制作と労働をめぐる芸術家たちの社会実践』は、現在の世界情勢の中で活動する多くのアーティストに示唆する重要な書籍です。本書にあるとおり、この時期にアメリカではアーティストフィーの問題や公的支援の必要性がアーティスト主導で主張され、定着した経緯があります。

本イベントでは著者のジュリア・ブライアン=ウィルソン氏と、文化政策や芸術にまつわる労働環境の専門家である吉澤弥生氏をゲストに、本書の邦訳を担ったプロジェクトメンバーがディスカッションを行います。

また、京都の文化芸術の実践に関わるアーティスト、実演家、俳優、制作者、デザイナー、技術スタッフ、アートマネージャー、スペース運営者などの方々にご参加いただき、登壇者とひろく意見交換できる場を目指しています。コロナ禍によって京都市に京都市文化芸術総合相談窓口[KACCO]が成立したのと同様に、社会的局面とアーティスト支援のあり方を歴史的に紐解くこの機会に、ぜひお集まりください。


*なお、いただきました個人情報は本イベントに関する業務のみでご使用いたします。**会場にて3月26日より発売される翻訳書『アートワーカーズーー制作と労働をめぐる芸術家たちの社会実践』(フィルムアート社)の先行販売も行います。
***東京藝術大学(上野キャンパス)でも本書に関するイベントを3月17日に開催予定です。

登壇者 プロフィール

ジュリア・ブライアン゠ウィルソン

コロンビア大学美術史・考古学部教授、ジェンダー・セクシュアリティ研究科教員。芸術的労働の問題、フェミニズム・クィア理論、工芸史などを研究している。『アートワーカーズーー制作と労働をめぐる芸術家たちの社会実践』著者。近刊に『ほつれ:芸術とテキスタイルの政治学(Fray : Art and Textile Politics)』(シカゴ大学出版局、2017年、未邦訳)や『ルイーズ・ネヴェルソンの彫刻:ドラァグ、カラー、ジョイン、フェイス(Louise Nevelson’s Sculpture : Drag, Color, Join, Face)』(イェール大学出版局、2023年、未邦訳)など。2019年よりサンパウロ美術館の総合キュレーターを務め、これまでに1900年以前の女性が制作したテキスタイルや絵画を集めた「ウィミンズ・ヒストリーズ、フェミニスト・ヒストリーズ(Women’s Histories, Feminist Histories)」展など複数の展覧会を担当している。

吉澤弥生

共立女子大学文芸学部教授、専門は芸術社会学。大阪大学大学院修了、博士(人間科学)。近著に「芸術労働者の権利と連帯」『未来のアートと倫理のために』(山田創平編著、左右社、2021)、「アートマネジメントと、非物質的労働の価値」『芸術と労働』(白川昌生・杉田敦編、水声社、2018)、単著『芸術は社会を変えるか? —文化生産の社会学からの接近』(青弓社、2011)、調査報告書『続々・若い芸術家たちの労働』(2014)など。

アートワーカーズ翻訳プロジェクト実行委員会

高橋沙也葉(たかはし・さやは)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程、および日本学術振興会特別研究員(DC1)。1960年代末の彫刻とその記録を中心に、アメリカと日本のアートシーンの交差の研究を行う。


長谷川新(はせがわ・あらた)
インディペンデントキュレーター。京都大学総合人間学部卒。展示企画等多数。ベトナム戦争を軸に「日本戦後美術」を再検討する「イザナギと呼ばれた時代の美術」を不定期連載中(Tokyo Art Beat)。 robarting.com


松本理沙(まつもと・りさ)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。岡山大学等非常勤講師。アメリカにおける1970年代から90年代のパブリックアート研究を行う。主な論文に「ホームレスとの協働からみるクシシュトフ・ヴォディチコ《ホームレス・ヴィークル》―機能性の考察を通して」(『表象』第16号)。


武澤里映(たけざわ・りえ)
兵庫県立美術館学芸員、大阪大学大学院文学研究科博士前期課程在籍。日本におけるハプニングの受容を主な対象に、エフェメラルな作品の記録や伝播に関⼼を持つ。